和食が世界遺産に登録された背景
食事の西洋化と世界遺産登録
近年の日本の食卓は西洋化が進み、若者を中心に和食離れが起こっています。出汁をとった味噌汁やご飯、漬物や酢の物、和物、煮物などの日本食を中心としたメニューに代わって、カレーやシチュー、唐揚げやハンバーグなどの洋風のメニューがよく見られるようになりました。 また朝食についても、ご飯よりもパンを食べる人が多く、日本全体で和食離れが進んでいます。和食が食べられなくなり和食そのものが絶滅の危機にさらされていることが、世界遺産登録の主な背景となっています。世界遺産に登録することで、国民に和食の良さを再認識してもらい、次世代に和食の文化を伝えてもらうことを期待しています。
和食離れが進んだ原因とは
1950年代頃になると、戦争に負けた弱い日本を強くしようと、国全体で欧米文化をどんどん取り入れ欧米に追いつこうと動いていました。そして、日本の食生活も、米や芋類を中心とした内容から、パンや肉、乳製品、卵などを使用した西洋風の食生活が推進されました。高度経済成長を成し遂げると、日本の食卓に洋風の食事が出るのは当たり前になり、さらに日本人の和食離れと洋食化が進んでいきました。しかし和食離れが進んでいるとはいえ、私たち日本人にとって和食は大切な文化です。なくさないためにも、家庭や外食でできるだけ和食を食べ、改めて日本食の素晴らしさを認識したいものです。 近年、和食居酒屋も多くなり、お酒と一緒に本格的な和食が気軽に楽しめるようになりました。お酒を飲みに行くなら、和食居酒屋で和食と一緒に日本酒を楽しむのもいいでしょう。